
滝宮小学校6年担任 中尾勝彦/滝宮小学校6年担任 平田まり子

弁当の日の思い出
滝宮小学校6年担任 中尾勝彦
滝宮小学校で弁当の日が始まったのは、今から3年前の2学期のことでした。その時私は4年生を担任していました。
当時4年生の子どもたちは、「何が始まったん?」「何で弁当もって来よん。」「ええんちゃうん。」とランチルームで食べる同じグループの5・6年生の弁当を見て、うらやましく思っていました。そして、自分たちが5年生になったらどんな弁当を作ろうかという期待で胸を膨らませていたように思います。その証拠に、5年生になった時のアンケートでりんごの皮むきができますか?とか、一人で味噌汁が作れますか?などのアンケートで高い数値を記録していました。
弁当作りは、1週間以上前から始まります。何を作るか、栄養のバランスは取れているかなど、家庭科の学習とも関連しているので家庭科の先生の考えも受けながら、お家の人とも相談をして献立作りをします。
弁当の日の1時間目は、みんなが持ってきた弁当のお披露目の時間になります。にぎやかなお披露目と共に、担任はデジタルカメラを持って、みんなの弁当の写真を撮ってまわります。一人一人の工夫や苦労、がんばっている様子がよく分かりました。朝起きるのが大変といいながらも手を抜くことなく、一つの弁当箱にいろいろな思いを詰めて持ってきていました。私もがんばって弁当を作ってきたことを話すと、苦しみ(朝早く起きることや思い通りになかなかできなかったこと)や喜び(おいしそうにできたことやお家の人に食べてもらって喜んでくれたこと等)をみんなで共感し一体感をもつことができたことはとても素晴らしいことだったと思います。
弁当の日は、親子、友人、担任との交流を深めることができた時間だったと思います。
【弁当の日】と出会って
滝宮小学校6年担任 平田まり子
滝宮小学校に赴任してきて5年生の担任になることが決まった後、「弁当の日というのがあるけんな。」と聞いた。「えっ、それなんのこと。」どうやら、月に一回弁当を持ってこないといけない日があるらしい。でも、5年生は10月からと聞いて一安心。
給食が始まった。この学校は自校方式で、野菜も多く、味も薄味でとてもおいしいのだ。350人あまりの人が食べても、残菜がほとんどなく、多い時でも小さいバケツに4分の1ほど。どうして弁当にする必要があるのか。当時の竹下校長から「自分の食べるものは自分で作る。まず弁当作りから。そこに食育のねらいが網羅されている。自立、根気、健康、環境、協力・・・など。がんばってください。」という様な説明を受けた。
家庭科の授業のなかでまず、卵料理や野菜炒めの実習を行い、清潔・安全・栄養・手順などについて学び、10月31日に第1回が始まった。その日は5・6年の担当も自作のお弁当を持っての出勤となった。朝、教室に行くと、弁当作りの苦労話に花が咲いていた。そして、見せ合う時の照れくさそうな、うれしそうな顔。
それは、卒業するまで続いたが、弁当の中身は徐々に充実していき、栄養・盛り付け・なども常に考えられるようになっていった。
「弁当の日」という場を設定することで、学校と家庭と地域が手を取り合って、子どもの成長や健康について考える機会もふえ、良い結果を残しているのではないかと思う。