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会報連載記事

ブルーベリーの恵みvol.20

日本ブルーベリー協会 副会長(元千葉県農業大学校研究学科主幹) 玉田 孝人

◆ 12月の気象条件

(1)しだいに耐寒性が強まる
休眠期に入ったブルーベリーの枝、花芽や葉芽は、外部からの障害を守るために厚い鱗片でおおわれ、固く閉じています。それとともに、外気温の低下にあわせて体内の生理活動を抑制して耐寒性をしだいに強めます。
この耐寒性はブルーベリーのタイプによって特徴があります。すなわち、地域によって育てられるタイプが異なることの大きな理由の一つです。
○冬期の低温が厳しい地域(−20℃にもなる)ノーザン(北部)ハイブッシュ。
○冬期の低温が−10℃以下にならない地域ノーザンハイブッシュ,ラビットアイ,サザン(南部)ハイブッシュ。
○九州南部や沖縄県ではサザンハイブッシュ。

(2)そのほかの樹の特性
根の吸水活動は停滞状態にあります。そのため、根が深く広く伸長している庭植えの樹では、特に、灌水の必要はありません。しかし、根が浅い鉢植えでは、乾かさないように注意し、お天気のよい日の朝、灌水します。
氷が張る程度の低温では、根の障害はありません。

◆ ブルーベリー果実の特徴

ブルーベリー果実の特徴を、再度整理してみました。
{1}果皮、種子を含めて丸ごと食べられる。
{2}日持ち性、輸送性が劣る。
{3}樹上で完熟。糖?酸が調和して爽やかな風味。
{4}果皮の明青色はアントシアニン色素目にいい。
{5}ミネラルでは、特に、マンガンおよび亜鉛が多い。また、「ポリフェノール」が多い。ポリフェノールは、ガン、心臓疾患、脳疾患などの生活習慣病に対する予防効果が高く、老化の遅延効果が高いことが明らかになりつつある。
{6}果実の利用用途が広い。生食が主体であるが、ジャム、ジュースなど各種加工品が作られている。

◆ ブルーベリー産業の現況

日本におけるブルーベリー産業は堅実に拡大しています。2005年の実績は次のようです。
○栽培面積(北海道から九州まで)−約650ヘクタール。
○果実生産量およそ1,500トン
○果実消費量(海外からの輸入量。ベリー類で)
生果―2,000トン
冷凍―18,000トン
生果の輸入国は、1〜4月はチリ・ニュージーランド、4〜9月はアメリカ・中国・カナダ・イタリア、そして10〜12月にはオーストラリア・アルゼンチンです。
スーパーの店頭で見かけるブルーベリー生果は、ほとんどが海外産です。そのため、国内産の生果を手にいれることは難しいのですが、最も確実なのは自宅の庭に植え付け、あるいは鉢で栽培することです。シーズン(6〜9月)に、摘み取り園に出向いても可能です。
国内におけるブルーベリー果実の生産は、消費者が求める「安全・安心で、風味があっておいしく、その上、健康によい果実」の生果を販売することです。栽培者は消費者の食の志向に応え、値頃感の価格で販売できる生産体系の確立に向けて努力しています。

◆ 連載を終えるにあたって

この1年間、ブルーベリーの恵み家庭で育て、味わい、健康になるという題で、連載させていただきましたが、20回に及びましたが、今回をもって最終とさせていただきます。
全体をとおしてブルーベリーの魅力を紹介し、そして家庭における楽しみ方を紹介したいと考えておりました。しかし、私の勉強不足から、その魅力を十分にお伝えできなかったことを反省しております。そのような中で、この記事が切っ掛けになり、ブルーベリーの家庭栽培をはじめられた方がおられるとすれば望外の幸いであります。
最後になりましたが、伝統ある機関紙に素晴らしい場を提供してくださいました事務局長の花田利恵子様に深く感謝申し上げます。また、事務局の皆様には、毎月の原稿が遅くなり、編集上、大変なお手数をおかけしたことをお詫びし、お礼申し上げます。

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