
日本ブルーベリー協会 副会長(元千葉県農業大学校研究学科主幹) 玉田 孝人
◆7月の樹
(1)枝(葉)の伸長
4月から伸長を続けている新梢(春枝)は、6月下旬〜7月上旬にいったん止まります。品種によりますが、7月中旬ころになると春枝から夏枝が発生してきます。この夏枝にも、翌年、開花・結実する花芽が着きますから、折れたり枯れたりしないよう大事に育てます。
(2)成熟期
ブルーベリーの成熟期(収穫期)は、品種を組み合わせると2カ月以上も続きます。関東南部では、成熟期は梅雨の開始に合わせて6月上中旬から始まり(早生種)、8月下旬まで続きます(極晩生種)。
1樹の全収量はシーズンを通してですが、庭植えの場合、普通に育っていれば3年生樹で200?、4年生樹で400〜600?、5年生で2s、6年生では3sくらいになります。鉢植えの場合、収量は二分の一以下ですが、5年以上育てることは困難です。1回の収穫量は何十〜何百?です。
収穫にも適した時間があります。勧められるのは、気温が高くならない午前中に、底が浅く(10p以下)、通気性のよいメッシュ(ザルなど)の容器にとります。収穫後は冷蔵庫に入れておきます。
◆7月の作業
潅水がポイントです。7月中旬までは“梅雨”のため灌水の必要性は少ないのですが、梅雨明け後以降は晴天が続くため、小まめに潅水して土壌の乾燥を防ぎます。
施肥の必要はなく、また、病害虫も少ない季節です。
◆果実の収穫
7月は、いわゆる、ブルーベリーの旬です。いま一度、おいしい果実についてまとめてみます(2004年の7月号に解説しましたが難しかったと思います)。
ブルーベリーは受粉後2〜3月間の生長期間を経て成熟します。ブルーベリーはモモ、サクランボと同じように二重S字型曲線を描いて生長するため、生長周期の第3期が最大肥大期であり、着色期です。すなわち、果皮にアントシアニン色素がのり始めてから急激に肥大し、糖度が高まり、酸含量が減少して風味が整います。
生食して最もおいしいブルーベリーは、果皮全体が青色(ブルー)に着色してから4〜7日経ったものです。軸の付け根部分まで着色しています。したがって、収穫は4〜7日間隔とします。毎日、あるいは2〜3日間隔の収穫では果実は未熟のままです。
◆果実の利用
(1)生食の場合
ブルーベリーは皮を剥いたり、種を取り出すことなく丸ごと食べられるのが特徴です。食べ方は多様で、(1)そのまま食べる、(2)野菜サラダに、(3)ヨーグルトの上にのせて、(4)ミルクをかけてなど、風味を楽しむことができます。
(2)ジャムの作り方?1例?
利用する前に、果実を洗う必要は特にないのですが(農薬を散布していないため)、洗う場合には土埃を流す程度でよいでしょう。
●材料ブルーベリー(生または冷凍) 1,000?
砂糖(グラニュー糖) 400〜450?
●作り方
(1)ブルーベリーをホウロウの鍋に入れ、砂糖を分量の2/3量加え、弱火にかける。
(2)木ベラで静かに混ぜながら30分くらい煮て、アクが出てきたらていねいにすくう。
(3)中火から少し強火にして、残りの砂糖を加える。レモン汁(果実の半切り分)を加え、15〜20分好みのかたさまで煮詰める。
(4)煮沸した密閉容器に入れる。
●メモ
冷めると固まるので、少しやわらかめに仕上げます。ジャムの品質は、生果でも冷凍でも変わりません。これもブルーベリーの特徴です。
次号でも果実の利用法を紹介します。